こんにちは、しゅんぱちです。
今日は、大分からわざわざ僕の卓球レッスンを受けに来てくださった方とのやり取りを通して、改めて強く感じたことを書きたいと思います。
それは、卓球でもFXでも結果を大きく左右する「自己対話」と「心のマネジメント」の重要性です。
自分の中に“社長”と“部下”がいる
今回の受講生は、目標がやや曖昧で、何をしたいのかが自分でもよくわかっていないように見えました。
僕はあえて技術的な話ではなく、まず「心の状態」を整えることを意識して問いかけました。
「普段、自分とどんな会話をしていますか?」
彼は少し戸惑った表情で「対話ってどういうことですか?」と返してきました。
そこで僕は、こんな例えを出しました。
「自分が“自分自身の経営者”だとしたら、社長として部下である自分に、いつもどんな言葉をかけてますか?」
すると、少し考えた後、彼はこう答えました。
「理屈っぽくて、言い訳ばかりで、ちょっと雑な感じです」
そこで僕は続けました。
「その社長に対して、部下として言い返してみてください。素直な気持ちで」
彼はしばらく沈黙したあとに、こんな言葉を口にしました。
「なんでそんな言い方するの?」
「疲れてるんだよ…」
「こっちは必死に頑張ってるんだよ」
少しずつ、本音が出てくるようになったのです。
「自分に甘い」は本当か?
彼は途中で「いや、自分に甘いですよ」と言いました。
でも、僕にはそうは見えませんでした。
「本当に自分に甘いなら、そんなに疲れてないと思いませんか?」
そう投げかけると、彼は「仕事の拘束時間が長くて…」と話し始めました。
さらに掘り下げると、まともに休憩も取れていないまま、毎日が過ぎていっている状態でした。
それはつまり、「自分を甘やかしている」のではなく、「無意識に鞭を打っている」状態です。
このまま続けていると、いつか心が限界を迎えます。
社長(理性)が指示を出しても、部下(心の声)が動かなくなってしまう。
これはいわば、内面で起きる“クーデター”です。
社長が優しければ、部下は伸びる
僕はこう言いました。
「もし、その社長がいつもこう声をかけていたらどうですか?」
「ありがとう」
「無理しなくていいよ」
「がんばってるの知ってるよ」
「いつも最高だよ」
そうやって日々言葉をかけられていたら、部下はどう感じるでしょうか?
きっと、社長のことを信頼し、「もっと力になりたい」「もっと成果を出したい」と自然に思うようになります。
これが、自己対話の力です。
自分の中の社長が、自分自身にどんな言葉をかけているか。
この内側のやり取りが、日常の判断、感情、パフォーマンスすべてに影響していきます。
「何もしないで勝ちたい」という目標の正体
彼とのやり取りの中で、もうひとつ印象的だったのが「何もしないで勝ちたい」という言葉でした。
これは、最初に聞いたときは“楽をしたい”という願望に聞こえました。
「全国で何もせずに入賞してる人って、知っていますか?」
と僕が聞くと、「いないと思います…」と返ってきました。
そこでさらに聞いてみました。
「あなたの言う“何もしない”って、具体的にどういう卓球なんですか?」
すると、彼はこう答えました。
「ショートで相手に打たせないようにして、相手が強打してきたらカウンターで決めます」
それを聞いて、僕は言いました。
「それって、むしろ全部“攻撃”に見えるんですけど」
彼はそこでハッとした表情になり、自分の中の思い込みに気づいたようでした。
つまり、「何もしないで勝つ」というのは、彼にとっては「相手の強みを封じて、自分の得意で仕留める」という明確な戦略だったのです。
僕はこう提案しました。
「だったら、その“自分なりの何もしない卓球”というスタイルを明確に肯定して、それを貫いたらどうですか?
きっと、目標とプレースタイルが一致して、結果も自然と結びついてくると思いますよ」
彼は少し笑いながら、「たしかに、そうですね」と納得してくれました。
FXトレードにも通じる「スタイルの肯定」
これは、FXにもまったく同じことが言えます。
「リスクを取りたくない」
「できるだけエントリーを減らしたい」
「淡々と機械的に勝ちたい」
そう思う人は多いですが、それが“現実逃避”なのか、それとも“戦略としての選択”なのかによって、意味はまったく違ってきます。
自分が望むスタイルと、実際の行動が一致しているか。
その背後にある考え方や言葉の定義が整理されているか。
それを明確にすることで、自分の中でぶれがなくなり、トレードも安定していきます。
他人の目に合わせる生き方をやめる
最後に、試合中の「ミスした時に“あーっ”と声を出すのはなぜですか?」と聞いたところ、彼はこう答えました。
「みんなが言ってるから、合わせておけばいいかなと…」
この瞬間、僕ははっきりと確信しました。
「それって、他人の目を気にして行動してるってことじゃないですか?」
彼は少し黙ってから「たしかにそうかもしれません」と答えました。
FXでも、「みんなが買ってるから」「SNSで話題だから」という理由でエントリーしてしまうこと、ありますよね。
でも、そのとき自分の内側では「本当に今、行くべきか?」というサインを感じているはずです。
自分の声を聞かず、外の声に合わせていると、必ずどこかでズレが生じてきます。
そのズレを埋めるためには、やはり「自分との対話」が必要なのです。
自己対話が整えば、結果はあとからついてくる
今回のレッスンを通して強く感じたのは、
「技術を教えるよりも、心の見取り図を描くことが先」だということでした。
自分がどんな社長であり、どんな部下に育てているか。
そしてその対話の質が、試合にも、トレードにも、人生にも影響していく。
たとえ目標が曖昧でも、
たとえ自己評価が低くても、
自分との関係性さえ整えば、行動も変わり、結果も変わる。
すべては、自分との信頼関係です。
ここまで読んでくださって、いつもありがとうございます。感謝😊